相続業務のヒヤリハット事例

 今日は、昨日に引き続いて相続業務についてのお話しです。

 昨日、相続についての注意点を書きましたが、今日は、私が経験した事例についてお話しします。
 私は、相続の調査について二例、特殊な事例を経験しています。

 まず、一例目は、区役所が戸籍謄本の一部を謄写し忘れていたと言う事例です。この事例は、区役所が大正4年式の戸籍の最後の一ページを謄写し忘れていて、割り印が薄かったため戸籍の受領時には気付かなかったのですが、最終チェックで気付き、区役所へ行きました。続きのページには相続人が記載されており、もう少しでとんでもない事態になるところでした。
 この件以後、役所で戸籍を受領する際は、認証文と謄写漏れのチェックをするようになりました。

 二例目は、ご両親が亡くなっていらっしゃったのですが、お祖父ちゃんがご存命だった事例です。この場合、相続人は兄弟姉妹ではなく、お祖父ちゃんになるのですが、普通、ご両親がお亡くなりの場合、「次は兄弟姉妹をチェック」と思いがちですが、被相続人の年齢が若かったため、一応確認しておこうと戸籍を当たってみるとご存命でした。これも珍しい事例だと思います。

 相続の調査は、民法と戸籍法を知っていればそれほど難しくはないのですが、ケースとしては全てが異なりますので、常に基本に忠実に行う必要があります。

 他人のヒヤリハットから学ぶことは多いもの。ご参考にして頂ければ幸いです。