実は、6月末に自動車保険の満期を迎えており、今回の更新に当たり、自転車事故に対する補償特約がついている保険を探しました。
折しも今月4日には自転車事故で一億円に近い賠償金の支払いを命じる判決があり、自転車事故に対する保険がにわかに注目されているとのこと。
今日は、自分で自動車保険の更新をする際に調べた範囲の事項をご紹介致します。
なお、本稿では具体的な保険会社名を記載しますが、それはあくまで保険商品の紹介のためであって、営利を目的とするものではなく、本ブログはいかなる主張・団体からも中立であることを予め申し上げておきます。
自転車事故の二つのケース
まず、前提として「自転車事故」にも二つのケースが考えられます。
- 自転車で誰かに怪我を負わせてしまった場合(加害者になるケース)。
- 相手の自転車に怪我を負わされれてしまった場合(被害者になるケース)
このブログでも以前取り上げたことがありますが、京都の自転車マナーは良いとは言えず、特に最近ではスマートフォンを使った「ながら運転」をしばしば見かけます。狭い道路が碁盤の目に走っている京都では、特にこの自転車保険は重要になってくるでしょう。
私は仕事でも基本的に自転車で移動することが多いため、自動車保険の更新に当たり、特約で自転車事故の補償がついている保険を探した次第です。
自転車事故で加害者になる場合
自転車事故で加害者になった場合に備える保険として、個人に賠償責任が発生した場合の備えとして加入しておく保険に「個人賠償責任保険」という商品がありますが、私の調べた限りでは、この保険を単体で販売している損害保険会社はありませんでした。
他には、個人賠償責任保険と傷害入院保険をセットにした「自転車保険」という商品が発売されています。参考にリンクを掲載しておきます。
クレジットカード会社の特約
クレジットカード会社の中には、会員向けサービスとして個人責任賠償特約を提供している会社がありますが、原則的には有料で、自動で特約に加入できるわけではなく、申込みをする必要があります。
たとえば、イオングループは、イオンカード会員向けに「家族賠償責任プラン」という特約を販売しています。詳しくは上のリンクをご覧ください。
傷害保険の特約
傷害保険は、自転車事故等で傷害を被った場合に備える保険ですが、この保険の特約として個人賠償責任特約に類似する特約が設けられている場合があります。
自動車保険の特約
自動車保険でも個人賠償責任特約や自転車事故補償特約を設けている会社があります。私はインターネット系の自動車保険会社を探しましたが、たとえば、「おとなの自動車保険」や「SBI損保」さんがこのような特約を設けていらっしゃいました。
火災保険の特約
傷害保険や自動車保険と同様に、火災保険においても個人賠償責任特約に類似する特約が設けられている商品があります。
自転車事故で被害者になる場合
被害者になる場合は加害者に治療費等を請求できるので、保険に入る心配はないんじゃないの?とも考えられますが、相手が無保険であった場合や無資力であった場合、その危険は結局こちら側で負担しなければならない可能性があります。また、当面の治療費用は自分で工面する必要があることを考えると、被害者になった場合も想定しておくことは大切だと私は思います。
被害者になった場合に備える保険としては、傷害保険が考えられます。傷害保険は各保険会社から様々な商品が販売されており、また、前述のとおり特約として個人賠償責任に類似する特約が設けられている商品も多くあります。傷害保険は自転車事故に限らずスポーツ中や仕事中の怪我も補償の対象となり得ます。
その他、前述のリンクでもご紹介したように、自転車のための保険として、加害者になった場合、被害者になった場合両方に備えるための商品があります。
自動車保険の特約
自動車保険にも、自転車で受傷した場合に備える特約があります。但し、特約の内容には差異があり、通院を補償しないものもありますので、加入にあたっては検討が必要でしょう。
ここまでの再整理
まとめの前に、ここまで検討してきた事項をまとめます。
自転車事故で加害者になった場合に備える保険
- 自転車事故専用の「自転車事故向け保険」がある。
- 個人賠償責任保険がある。
- 個人賠償責任保険は、自転車事故に限らず賠償責任を担保し得る。
- 個人賠償責任保険を単体で販売している会社はなかった(知る範囲では)。
- 個人賠償責任保険は、クレジットカードの特約に附帯可能な場合がある。
- 個人賠償責任保険は、自動車保険・傷害保険・火災保険に附帯可能な場合がある。
自転車事故で被害者になった場合に備える保険
- 自転車事故専用の「自転車事故向け保険」がある。
- 傷害保険がある。
- 傷害保険は、自転車事故に限らず危険を負担し得る。
- 自動車保険には、自転車で被害者になった場合に備えるための特約がある。
加入にあたってのポイント
私は、加入にあたり、次の点に留意しました。
- 加害者になった場合としては、自転車だけではなく、幅広い事案に対応できること。
- 示談交渉サービスが附帯していること。
- 保険料が安く補償内容が良いもの。
まとめ
個人賠償責任特約は、様々な保険の特約として、附帯させることが可能となっていますが、示談交渉サービスがついていない場合、弁護士に依頼すれば別途費用が発生することになってしまいます。
また、個人賠償責任特約は、生協の共済にも附帯することができます。
まずは加入なさっていらっしゃる保険の状況を精査して、特約で附帯させることができるかどうかを調べるところからはじめられてはいかがでしょうか。